2014年8月27日水曜日

アマ修斗 8/17 中四国新人戦&ワンマッチ大会 大会レポート

今年に入って岡山県内では4回目の開催となるアマチュア修斗大会。
新人対象トーナメントでは中国地方だけで本年4回目となった
「中四国ルーキートーナメント」と、戦績制限無しのワンマッチが実施されました。
お盆休みの最終日とも言える日程に加え、
前々週には同内容で山口でも大会が開催されたこともあり、
出場者数に不安があったものの中四国と関西から36名のエントリーがありました。

開催地の岡山県津山市では5年ぶりのアマチュア修斗開催となった本大会。
以前は選手権大会の常連開催地でもあり、
現在活躍する中四国と西日本出身のプロシューターには馴染深い地である。
また同市から闘裸男が始まったことは、多くの関係者が知るところである。
そういった元々の土壌もあり、
本大会には津山市と津山市教育委員会が後援に付き、
同市の修斗への理解と歴史を感じさせられる大会となった。

大会は1月の井原大会でも実施された「キッズMMA発表会」からスタート。
地元津山市のセコンドアウトから6名、福山市のバーストから3名の児童が参加した。
進行は現在バーストでキッズクラスを受持つ藤井恵さんが担当するという、
豪華な発表会になった。その藤井さんの号令に合わせ1人ずつタックルからマウント、
腕十字の流れを披露。続いてバーストのキッズが大人相手にタックルからテイクダウン、スイープされて下からの腕十字をスパー形式で披露した。
最後にセコンドアウトのキッズによるキックボクシングのスパーリングが行われ、会場からは大きな拍手が贈られた。発表会の閉会式では全員に賞状と記念品が手渡され、緊張が解け満足そうな子供たちの表情に、会場は和やかなムードに包まれた。



そしてアマチュア修斗は戦績が5戦2勝以下の「第3回中四国ルーキートーナメント」からスタート。今回のルーキートーナメントは初出場の選手が多く、
良く言えば粗削りだが闘志に溢れ、悪く言えば打投極の展開に欠く、
活字にしてしまえばありがちな新人戦の印象だが、
無防備な打撃戦の展開にそのダメージを心配してしまう一幕もあった。

とは言えその粗削りなファイトの中にも、
センスを感じる選手を多く見られたのは今大会一番の収穫と言える。

8月3日の山口大会から連続出場となる原猛司 (山口/毛利道場)は、
前大会からの1本かKO決着の記録を伸ばしバンタム級を連続優勝。
一回戦をアンクルで1本勝ちした福永 涼(岡山/ゼロ戦クラブ)が、
清水 雄登 (広島/TKエスペランサ)を判定で破りフェザー級優勝。
ライト級では決勝までをスリーパーホールドで勝ち上がった、
大西 佑磨 (兵庫/総合格闘技ゴンズジム)が
ライト級本命の鎌田 雅也 (兵庫/Kzファクトリー姫路)を判定0-2で破り優勝。
この大西選手は入門してわずか4ヶ月。
その身体能力の高さと動きの的確さに本部席から経歴の確認をしたほどである。
ウエルター級は4名エントリー中、現役高校生が3名という実にフレッシュなトーナメントに。柔道経歴のある井上 慶祐 (広島/TKエスペランサ)が有利と思われたが、
その経歴を若さが覆し高校生の音田 祐輔 (鳥取/PUREBRED鳥取)が優勝。
このウェルター級トーナメントでは、パンチの打合いが多い展開になり、
打撃ディフェンス技術の重要性を再確認した。
ミドル級は2名エントリーで1試合決勝。濱田 直斗 (岡山/アブソリュート岡山)の技術の高さが際立ち、柴田 良介 (広島/TKエスペランサ)を肩固めで仕留め1本勝ちで優勝した。

ワンマッチではベテラン勢の好勝負が続いた。
フライ級の脇山 直明 (大阪/相補体術)が、本島 貴良 (広島/パラエストラ広島)からスリーパーで1本勝ち、続く2試合目は1月の井原オープントーナメント優勝の木村 旬志 (岡山/ゼロ戦クラブ)に3-0で判定勝ち。
バンタム級は関西のベテラン、谷口 友康 (大阪/Team Free Style)が、堀川 滉介 (高知/TEAM一領具足)に3-0で判定勝ちした。
そしてフェザー級は注目の中四国対決が続いた。28戦のキャリアを持つ別所 竜弥 (徳島/アンドレイオス)が、石井 逸人 (広島/総合格闘技道場BURST)と対戦。
いつものスタミナと圧力が感じられない別所に石井が猛攻。すでに中国選手権を制し全日本行きを決めている石井の勢いはここでも止まらず、0-3で大ベテランを退けてみせた。
そしてメインに再び現れた別所は、近藤 洋平 (広島/総合格闘技道場BURST)と対戦。
近藤は23戦というキャリア以上の技術を持つ好敵手。別所の動きが戻るも近藤が凌ぎ攻め、3-0というスコア以上の接戦となり最後は別所が勝利した。

大会MVP賞にはライト級優勝の大西 佑磨 (兵庫/総合格闘技ゴンズジム)が選出。
会場にブースを設けるなど、大会を盛り上げたINSPIRIT様から賞品をご提供頂き、佐藤ルミナ委員長が大西選手に手渡しました。

大会終了後には、アマチュア修斗普及委員長を務める佐藤ルミナ氏による修斗セミナーが開催。このセミナーで特に目を引いたのは、現役プロシューターが多く参加していた点でした。貪欲に技術を習得しようとするその志は、多くのアマ選手に見習って欲しいと感じました。

大会全体を振り返れば、この日の武道場内は非常に蒸し暑く、じっくり観戦するには不向きでした。それでも多くの選手友人や一般観戦者が訪れ、最後まで選手達に声援を送り続ける姿に、アマチュア修斗の素晴らしさを再認識することが出来ました。ただ非常に残念であったのは、ほんの一部による会場使用と運営に対するマナー違反でした。まず申込用紙の記入捺印と参加費の不備、選手登録用紙への未記入欄の多さに加え、グローブなど防具の扱いの悪さとスタッフへの態度。更に加えて、大会終了時のゴミの多さです。長年に渡りアマ大会とプロ興行を手伝って来た地元スタッフ達も、今大会のマナーの悪さには残念がっていました。各道場代表には提出書類の点検と、マナー向上をこの場を借りて申し上げたいと思います。

本大会では多くの地元企業様からスポンサードをいただきました。また地元津山市と教育委員会の御後援を受けての開催は初めての試みでもあり、更に津山市観光協会様からはガイドマップを配布用に頂くなど、地元の多大なる理解と協力があり大会は盛大に無事終了することが出来ました。すでに後援の継続と近隣の自治体からも後援の申し出があり、会場誘致のお話も頂いています。これを受け今後の大会運営についていろいろ検討したいと考えています。また次回TORAO NS主催大会は9月28日に福岡県内で開催が決定しています。

遠方よりエントリーして頂いた選手並びに道場関係者の皆様、本大会運営スタッフと佐藤ルミナ委員長には心から御礼申し上げます。

また最後になりましたが、広島市内でおきました土砂災害に被災された方々には心からお見舞い申しあげます。復興に多くの広島修斗道場関係者が尽力されていると聞いています。
皆様には安全に留意されご活躍されることをお祈りいたします。


■キッズMMA発表会
総合格闘技道場BURST(広島県福山市)
小山獅良(こやま しろう/7歳) 伊藤怜海(いとう れい/6歳)
伊藤凛海(いとう るい/7歳)
総合格闘技道場セコンドアウト(岡山県津山市)
樋口晴仁(ひぐち はるひと/11歳) 栃山壱心(とちやま いしん/11歳)
楠竜信(くすのき りゅうしん/11歳) 岩原聖人(いわはら まさと/10歳)
津田太一(つだ たいち/10歳) 吉田琉真(よしだ りゅうま/10歳)

大会MVP賞 大西 佑磨 (兵庫/総合格闘技ゴンズジム)
*INSPIRIT提供

■中四国ルーキートーナメント/フライ級/2名
 優 勝 片山 祐作 (岡山/ゼロ戦クラブ水島支部)


■中四国ルーキートーナメント/バンタム級/4名参加
 優 勝 原 猛司 (山口/毛利道場)
準優勝 門田 省吾 (広島/総合格闘技道場BURST)

■中四国ルーキートーナメント/フェザー級/7名参加
 優 勝 福永 涼 (岡山/ゼロ戦クラブ)
準優勝 清水 雄登 (広島/TKエスペランサ)
3 位 小西 陽平 (鳥取/PUREBRED鳥取)
    児玉 亮太 (高知/TEAM一領具足)

■中四国ルーキートーナメント/ライト級/8名参加
 優 勝 大西 佑磨 (兵庫/総合格闘技ゴンズジム)
準優勝 鎌田 雅也 (兵庫/Kzファクトリー姫路)
3 位 田中 崇晴 (兵庫/総合格闘技ゴンズジム)
    平石 公介 (広島/TKエスペランサ)

■中四国ルーキートーナメント/ウェルター級/4名参加
 優 勝 音田 祐輔 (鳥取/PUREBRED鳥取)
準優勝 吉木 蓮 (鳥取/PUREBRED鳥取)

■中四国ルーキートーナメント/ミドル級/2名参加
 優 勝 濱田 直斗 (岡山/アブソリュート岡山)

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